特撮
まず、山崎貴という男について語らねばならない。日本映画界屈指のヒットメーカー。VFXを駆使し邦画離れした映像を創造する監督。『ALWAYS』で日本中を感動の渦に巻き込んだ悪しきノスタルジーの元凶。
怪獣映画において、特撮を使用していないパート、ミニチュアや合成やCGではない、つまり怪獣やメカといった一目でワクワクさせてくれる要素を取っ払った生身の人間が出張るシーンのことを俗に「人間ドラマ」と言う。この定義は制作、現場レベルなら便宜上機…
よく「恋は盲目」などと言われたりするが、実際にその通りに目が見えなくなるとしたら困ったものである。この場合の「盲目」というのは「自分でも制御できない感情に振り回されて周りに気を配れなくなる」というような意味だと思われるが、恋愛というのは無…
よく考えれば「お前達の平成って……醜くないか?」も変な台詞だ。元号である平成の歴史を指して醜いとする言説はニュースや週刊誌で評論家等が語るならまだ理解できるが、実際に本作『Over Quartzer』で発するのは子供向け特撮ヒーロー映画のラスボスなのであ…
1月28日にフォーラム福島で行われた「現実対虚構inフクシマ 樋口真嗣・丹治匠トークライブ」に行ったのであった。 www.forum-movie.net
1998年版『GODZILLA』(以下エメゴジ)を久しぶりに観たのだが、評価が対極の位置にある『シン・ゴジラ』と比較すると何かと興味深い。純粋に作品として比べると、方向性の違いがあり過ぎるとはいえどちらも万人が楽しめるエンターテイメント作であり、悪い作…
以前『シン・ゴジラ』の不満をブチ撒けた記事で「怪獣映画は物ブッ壊して人ブッ殺してナンボ」と書いたが、『髑髏島の巨神』は孤島が舞台故に「物をブッ壊す」快感には乏しかった、しかしそれを補うが如く「人をブッ殺す」快楽(ここでは怪獣映画特有のそれを…
初日でIMAXを2回、その後に1回。計3回。8月5日現在、『シン・ゴジラ』を劇場で観た回数である。1回目は正直「う~ん」となった。予告の印象からドが付く位のシリアス調なんだろうな、と予想していたからである。実際はコミカルなシーンも多々ありの見方によ…
また久々の更新。以前の記事から今まで、記事のネタはいくつかあったのだがどれも頓挫。文章をまとめることの難しさを改めて思い知った。ウダウダしている内に着々と迫る『シン・ゴジラ』の公開日。だが、公開までにまとめておきたいものがあった。
リサイクルショップで1992年に発行された「怪獣学・入門!」を購入した。これは後に映画秘宝を立ち上げる町山智浩氏が編集に関わっており、煽り文句曰く「日本で初めて、1冊丸ごと怪獣映画の本格評論!」。